水産品調達方針
双日グループは、水産品の生産・調達・加工・販売を、日本のみならず、アジア、米国など、グローバルに展開しています。近年では、米国にて寿司テイクアウトチェーンや寿司レストラン運営会社を設立するなど、より消費者に近いリテール領域に注力し、サプライチェーンを拡大しています。その過程で、持続可能で責任ある水産品の調達を実現するため、当社および双日グループの水産事業会社*)を対象とし、2024年12月に「水産品調達方針」を定めました。
水産品調達方針
当社およびグループの水産事業会社(以下「当社グループ」)は、「双日グループ サプライチェーンCSR行動指針」に基づき、取引先と協力しながら以下の方針に沿った責任ある水産品の調達を行うよう最善を尽くします。
- 事業活動に関わる内外の関連法令を遵守するサプライヤーからの調達に努めます
- 漁場や養殖場の労働安全衛生に配慮し、結社の自由・団体交渉権を尊重し、強制労働、児童労働、労働者の差別・ハラスメント・非人道的扱いを行わないことをサプライチェーン上のステークホルダーに対し要請します
- サプライチェーンにおけるIUU(違法、無報告、無規制)漁業の排除に努めるとともに、トレーサビリティ確保に努めます
- 洋上転載については、地域漁業管理機関(以下、RFMO)が定める規制を支持します
- 世界水産物持続可能性イニシアチブ(以下、GSSI)に認定された認証プログラム(以下、GSSI認定認証)が定める漁業基準を、サプライヤーと協力して水産業界全体に広め、その発展に努めます
- GSSI認定認証の取得を目指すサプライヤーの活動を支援します
- RFMOや関連省庁に対して、本方針の実現に必要な協力を行います
- 水産資源の枯渇を防ぎ、環境および生物多様性の保全に努めます
- ステークホルダーとの対話を通じてリスク・課題を認識し、問題の未然防止と速やかな解決に努めます。また、業界における労働者の人権問題やIUU漁業に関する情報共有、対策の共同検討、実施に努めます
- グループ企業、ステークホルダーとの共創により、互いの技術と知見を掛け合わせ、新技術の発掘なども行い、「食」に関する社会課題の解決に取り組みます
重点項目
とりわけ、マグロ類(大西洋・太平洋クロマグロ、ミナミマグロ、メバチ、キハダ、ビンナガ、カツオ、以下「マグロ類」)について、当社グループは調達/養殖/加工/販売活動をグローバルに行っており、マグロ類の持続可能なサプライチェーンの実現に向けて一定の影響力を有しているとともに、重要な役割を担っていると認識しています。特にその漁獲における人権および環境への負の影響を考慮し、その軽減に努めるとともに、具体的な目標を定め、その達成に向けた取り組みを行います。
<マグロ類の調達における目標>
- 当社グループが調達するサプライヤーに対し、本方針に基づくリスク評価を実施します。(2025年度開始)
- 当社グループが調達するサプライヤーに対し現地デュー・ディリジェンスを実施することで、サプライチェーン上のリスクや課題を関連するサプライヤーとも共有し、改善策を検討・実施します。(2026年度開始)
- *)双日グループの主要な水産事業会社: トライ産業、マリンフーズ、双日食料、大連翔祥食品、双日ツナファーム鷹島