キャリアを活かす。
デジタルで挑む。
土屋純平/デジタル事業開発部 デジタル事業開発第二課 課長
2026.03.30
私のキャリアは、日本の総合ITベンダーのエンジニアとして始まりました。主に金融機関向けのシステム開発や提案業務を担当し、国内案件に加えて、東南アジアやEUの金融当局・取引所向けプロジェクトにも携わりました。金融業界におけるシステムは、万が一停止しまうと重大な影響を及ぼしてしまうため、高いクオリティが求められる「ミッションクリティカル」な領域です。そうした環境の中で培った、デジタル技術の基礎知識や開発・運用の現場での経験・ノウハウが、私のキャリアの大きな土台になっています。
その後、外資系のコンサルティング会社に転職し、引き続き金融業界のクライアント向けコンサルティング業務に携わり、システム開発に加えて戦略策定といった事業の上流から業務に関わる経験をしました。今も大切にしている「技術を理解しながら事業を創出・運営する」視点は、この時に得ることができました。
そうした経験を重ねる中、総合商社への転職を考える契機となったのは、海外での仕事でした。双日が推進しているインドネシアでの都市開発のプロジェクトに携わる機会があり、次第に自分の技術や経験をより社会に近いところで活かしたいという想いが強くなりました。その現場で経験を通して、総合商社であればさまざまな事業に関わりながら、デジタルの分野でよりチャレンジングに働けると感じ、双日を志望しました。
双日に入社して最初に配属されたのは、情報企画部でした。社内システムやインフラの刷新に関わるプロジェクトに参加し、会社全体の基盤に関わる業務を担当しました。総合商社特有の意思決定プロセスや組織の動きは、IT企業やコンサル企業での経験とは異なる点も多く、最初は戸惑うこともありました。しかし、前職で磨いてきた技術力とプロジェクトマネジメント力を武器に、業務に取り組んできました。キャリア入社の私が新たな環境で信頼を得るために欠かせないと感じているのは、良質なアウトプットを積み重ねることです。成果や行動を積み上げることで、自然と周囲との関係も築かれていくと考えています。
その後は、社内システム開発、グループ全体のネットワーク構築、セキュリティ体制の整備など、IT基盤に関わるさまざまな業務を担当しました。中でも強く印象に残っているのは、双日グループでセキュリティーインシデントが発生した際の対応です。影響を最小限に抑えるため、時間との戦いの中で、日本だけでなく、アメリカ、欧州、アジアなど世界中の拠点と連携しながら状況を確認し、対策を進めていく必要がありました。その時支えになったのは、これまで社内で築いてきた信頼関係でした。多くのメンバーが一丸となって対応にあたり、最終的には大きな被害を出すことなく乗り越えることができました。この経験を通して、技術だけではなく、人と人とのつながりやチームワークが壁を乗り越える大きな力になるということを、改めて実感しました。
現在はデジタル事業開発部に所属し、双日のさまざまな事業にデジタル技術を活用することで事業価値を高める取り組みに携わっています。たとえば、マグロ養殖事業では、マグロに与える餌の量をデータで最適化したり、養殖網の破れをAIで検知したりできるシステムを構築することで、これまでは現場の経験に頼っていた部分を高い精度で”見える化”し、コストダウンに繋げています(*1)。他にも自動車、化学、農業、航空などでデジタル技術の活用を推進しており、特定の事業領域にとどまらず幅広い事業をデジタルの力で事業価値向上させることができるやりがいを日々実感しています。
*1 動画「DXの取り組み~マグロ養殖事業の事例から紐解く双日のAI活用」
双日に入社して4年目の2021年、総務・IT業務部(当時)の課長に就任しました。入社して間もないため少し驚きもありましたが、それだけ期待されているのだと感じ、結果で応えたいと思いました。課長の役割は、自らの成果を追求すること以上に、課員一人ひとりの力を最大化し、組織として価値を生み出すことにあります。そのために特に大切にしているのが人材育成です。初期配属でデジタル関連部署に配属された新入社員の中には、将来的に営業部での活躍を希望する者も少なくありません。そのため、デジタルの専門家を育てるのではなく、どの組織に行っても役立つデジタルの視点や考え方を身につけてもらうことを意識しています。デジタルを強みとしながら、事業創出や事業価値向上ができる人材が増えることが、会社全体の成長につながると考えているからです。
もう一つ意識しているのは、「部下の気持ちになって行動する」ということです。主体性を尊重し、業務を任せる一方で、日々の業務の様子を見ながら必要に応じてサポートするようにしています。また、月に一度1 on 1ミーティングを実施することで、課員一人ひとりとしっかりと対話し、個々の状況や考えを理解することを心がけています。
