【日綿實業・ニチメン】アブダビに納入した淡水化プラント

日綿の特筆される中近東プラント商談は1975年から1976年にかけて、アラブ首長国連邦のアブダビに輸出した海水淡水化プラントである。アブダビには、この商談に先だって、1973年にIHIの日産600トンのセメントプラントを総額75億円で輸出している。この実績がアブダビ政府に認められ、海水淡水化プラントの受注に成功したのである。

国土の大半を砂漠に覆われているアラビア半島では、石油より水が貴重であり、飲料水確保のために海水を淡水に転換する設備が必要であった。アブダビも例外ではなく、1975年にアブダビ政府水電気省が海水淡水化プラントの国際入札を行った。

日綿はIHIと組んで、このプラントの受注に成功した。受注したプラントは、日産能力400万ガロンの設備を4基、翌年には同設備2基を追加受注。受注金額は244億円で当時のプラント輸出では大型商談であった。

淡水化プラントに次いで、1977年には、日綿とIHIは再び日産1,800トン、計約230億円のセメントプラントの増設を受注した。さらに同年、契約金額209億円の下水道処理プラントを現地業者と組んで受注するなど、アブダビでは日綿は大きな信頼と実績を得て、その後の中近東のプラント輸出にはずみをつけた。

またアラブ首長国連邦・ラスアルハイマ士候国のユニオンセメント社とは、1975年以来、3基のセメントプラントをIHIと日綿が共同受注している。