ごあいさつ |
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株主の皆様には益々ご清栄のこととお慶び申しあげます。
ニチメン株式会社(以下、ニチメン)及び日商岩井株式会社(以下、日商岩井)は
本年4月1日に共同持株式会社、ニチメン・日商岩井ホールディングス株式会社を設立
し、新しいニチメン・日商岩井グループとして生まれ変わりました。これは株主の皆
様やお取引先をはじめとする皆様の温かいご支援の賜物であり心より御礼申しあげま
す。 |
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平成15年3月期の連結決算概要について |
当期の内外経済環境は国内はデフレから脱却しきれず、一方海外をみるとアジア経
済は概ね好調でしたが、米国は先行き不透明感を払拭できず低調に推移し、また欧州
経済も不振が目立ち厳しい状況が続きました。ニチメン及び日商岩井はともに事業
ポートフォリオの再構築、コアビジネスへの特化による収益構造の改革を実行しまし
た結果、売上高はそれぞれ1兆8,881億26百万円(前期比8.1%減)、4兆6,190億72百万
円(前期比15.5%減)となりました。
売上総利益は、ニチメンはLPガス事業や石油・炭素事業の売却並びに化学品事業の
持分法適用会社化などの影響により、前期比12.0%減少の1,114億22百万円、日商岩井
は鉄鋼製品事業、LNG事業、化学品事業が持分法適用会社へ移行したこと及び情報産
業事業の市況悪化による収益減少により前期比20.0%減少の2,126億7百万円となりま
した。
販売費及び一般管理費は両社ともに経費を厳しく見直したことにより、ニチメンは
前期比36億43百万円、日商岩井は前期比392億19百万円圧縮しましたが、営業利益は
売上総利益の減少に伴い、ニチメン215億67百万円(前期比34.8%減)、日商岩井354
億62百万円(前期比28.3%減)となりました。
これにより経常利益はニチメンは前期比50.7%減少の132億14百万円、日商岩井は前
期比59.2%減少の135億53百万円となりました。
特別損益につきまして、2社ともに資産評価基準の厳格化及び「選択と集中」を進
めるための事業再編の前倒し処理などを実施した結果、ニチメンは463億39百万円、
日商岩井は916億58百万円の損失を計上し、その結果、当期純損失はニチメン485億32
百万円、日商岩井738億50百万円となりました。
尚、ニチメン・日商岩井グループ一体の簡易連結結果につきましては参考数値を試
算致しております。 |
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ニチメン・日商岩井ホールディングスについて |
当社は本年4月1日、株式移転によりニチメンと日商岩井の完全親会社、ニチメン・
日商岩井ホールディングス株式会社として東京証券取引所並びに大阪証券取引所に上
場致しました。また5月には当初の計画を上回る2,782億円のエクイティ・ファイナン
スを実施し株主資本を充実させました。私共の経営統合の趣旨へのご理解と事業計画
に対するご信認を賜りましたこと厚く御礼申しあげます。 |
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事業計画の実行について |
今後は事業計画の確実な達成のため、期間収益の積み上げによる株主資本の更なる
充実とその前提となる「合理化」と「事業ポートフォリオ戦略」に基づく収益力の向上
を目指します。
先ず事業計画初年度である今期は重複する国内・海外拠点の統廃合や職能組織の再
編と合理化、子会社統合を含む事業の再編など可能なリストラは全て実施し、合理化
実施による販売費及び一般管理費の大幅削減を強力に推し進め、事業計画2年目以降
にリストラ効果を最大限に実現するために全ての計画を前倒しで実行していく所存で
す。
また「選択と集中」を大胆に推し進め適切な経営資源の再配分を行うことにより、中
期的な収益力の向上を目指します。更に2社統合によるシナジーの最大化を図るべ
く、新しい商流・ビジネスを創造してまいります。
尚、株主の皆様には誠に申し訳なく存じますが、2003年度の配当につきましては無
配とさせていただき、中長期での財務体質強化のために内部留保を優先させていただ
く方針ですので、なにとぞご了承を賜りますようお願い申しあげます。
事業計画の完了する2005年度末には、当社は株主の皆様をはじめとする全てのス
テークホルダーに歓迎され、十分な評価を受ける「革新的な機能型商社」に生まれ変
わることを目指し、グループ役職員全員が一丸となって邁進してまいります。
本計画の進捗状況につきましては遂次詳らかに皆様に開示させて頂きますので、今
後とも皆様の一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。
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平成15年6月 |
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